幸福論





「なァ、」

長かったと、思う。
思い返せば一瞬だった、とも。

「終わった、なあ。」

歓喜の声には程遠い雨音に包まれて、
正直泣いてしまいそうだった。

「ようやく、」

腕一つ動かすのも辛かった。
気を抜けばすぐに閉じてしまいそうになる瞼をこじ開けて、
次々と降り注ぐ雨の先を見つめた。
あの時と同じ青が見える。
目の前の青空にそんなことを思う。

「腹の底から笑えるんだろうな。」

気丈な少女の髪の色に似ていると思う。

「だろうな、」

返ってきた短い呟きに、何故か安心を覚える。

「其れだけかよ、」

笑い声と紫煙を青空に向かって。





そして、日々は続く。



何処迄かが回想で話が微妙に変わっていきます。
多分、三パターン位有る。