トキトヒトビト

「何の真似だ、」
「ん、だってお前、今日誕生日だろう、」
「……だから、」
「気付いたのがつい先刻でよ。流石に何も無えし、つうか有っても寒いし。」
「……で、」
「だからってお前の二度ネタはやりたくねえから。」
「お前の喋りは回りくどいんだよ。」
「まあ、取り敢えずこう言うのは気持ちが大事、とか言うじゃねえか、其れで、」
「其れで、」
「未だ分かんねえか、畏れ多くも天才料理人の日除けだぜ、」
「……あんま有り難かねえな。」
「お前に此の価値が分かってたまるかよ。
大体、こんな陽射しで良く昼寝出来るな。
視力落ちたらあの狂気じみた筋トレも半減だろうがよ。」
「祝う気が無えんならどっか行け。」
「……」
「おい。」
「……」
「拗ねてんな、馬鹿。一々分かりづれえんだ、手前は。」
「拗ねてねえよ、別に。」
「なら良い。……で、どれが祝いのつもりだ、」
「どれ、」
「気付かねえ訳無えだろうが。
いつもに増して目覚ましがタチ悪かったのと、わざとらしく菓子に生クリーム使いやがったのと、
通り過ぎる度に腹踏んで行ったのと、此だ。」
「……」
「お前が正直に祝ってきたらかえって気味悪いだろうがよ。」
「分かってんじゃねえか。」
「んで、どれだ。」
「全部。」
「ふーん、」
「ま、八十点って所だな。」
「残り二十点は何だよ。」
「聞きたいか、」
「まあな。」
「教えてやるかよ、子っ恥ずかしい。」
「意味無いんじゃねえか、其れ。」
「やっぱ分かってねえなー。こう言うのは自己満足が基本なんだよ。」
「…………そうかよ。」
きっかけは、いつも通りに些細な事で、
其れでもきっと、俺等にとっては上等だ。
お前に、一番大事なものをやるよ。
いつかきっと気付く、愛すべき、
日常。
| ロロノアさんお誕生日おめでとう御座います。 うちのサイトにリンクを貼って下さった方が、良く紹介文に載せて下さるのが 日常。 今回は其れをオチにしてみました。 しかし良いんかこんな馬鹿ップルで……(汗) |